日本甜菜製糖株式会社
日本甜菜製糖株式会社は、砂糖を主軸とする総合食品企業です。主な事業として、ビート糖、精糖、飼料(配合飼料、ビートパルプ)、紙筒、イースト、種子、オリゴ糖等機能性食品の製造・販売、農業機材の販売および不動産賃貸事業などを展開しています。
砂糖を中心に経営の多角化を推進
てん菜と製糖技術を中心とした基礎研究のほか、生物工学の分野にも進出
澄み切った青空に象徴される十勝平野の中央に総合研究所があります。
同社には、てん菜の栽培を世界的水準に引き上げた紙筒技術があり、古くから副産物である糖蜜よりイーストを生産している発酵技術や砂糖と糖液に含まれる有用成分を分離、製糖する技術、その他多くの蓄積した技術があります。
総合研究所では、これらの経験を生かして農業・食品分野を中心に研究開発を進めています。
自由化に耐える農業を
新型紙筒や全自動移植システムの開発を行うとともに電算機による作物の施肥設計や、畜産における増体予測などの周辺技術を固めることにより、経済的な農業経営の確立を目指しています。
てん菜より機能性食品素材を
てん菜に含まれている砂糖以外の成分の有効利用を積極的に進めています。
整腸効果が高いオリゴ糖のラフィノース、食品添加物(アミノ酸系調味料)や保湿成分としてのベタイン、食物繊維のビートファイバーなど生活習慣の改善に役立つ食品素材などの研究を続けています。
事業紹介
砂糖事業
北海道、西日本でお馴染みのスズラン印の砂糖を販売しています。
業務用の砂糖を大手菓子、飲料メーカーなどに販売しています。国産で高品質の砂糖を安定的に供給できるのが同社の強みです。
食品事業
ビート糖の副産物である糖蜜を活用し、イーストを製造・販売しています。
日本でドライタイプのイーストを製造しているのは同社だけです。
また、てん菜に含まれる有用成分を抽出した各種食品素材(各種オリゴ糖、ベタイン(アミノ酸の一種)、食物繊維など)を製造・販売しています。
飼料事業
てん菜に含まれる繊維質であるビートパルプは牛用の良質な飼料になります。
同社では、これにトウモロコシなどを配合し栄養価を高めた牛用の配合飼料を販売しています。
同社の配合飼料は、イーストやオリゴ糖を配合した機能性のある飼料を特徴としています。
農業資材事業
育苗用の資材及び関連する機材などを製造・販売しています。
主力の紙筒(移植栽培用育苗鉢)は移植後に土壌で分解される、環境にやさしい紙製を特徴としています。また苗を畑に移植する際の省力化のための機材を開発しています。
不動産事業
東京都、北海道等でオフィスビル、商業店舗等の賃貸をしています。
帯広市の旧製糖所跡地の一部を再開発した地区(約17万㎡)は、道東で最大規模の複合商業施設となっており、地域の皆様の暮らしに貢献しています。
その他事業
子会社十勝鉄道株式会社は、農作物や飼料等の運搬により十勝の地域経済に貢献しています。
子会社スズラン企業株式会社はガソリンスタンド、ボウリング場、書店を経営しており、地域の皆様の暮らしに貢献しています。
さらなる100年に向けて持続的な成長
・2019年に創立100周年を迎え、さらなる100年に向けて持続的な成長を目指す。
・事業環境の変化を鑑み、持続的なてん菜・てん菜糖事業を構築し、さらに各事業を発展させる。
2021年3月期~2023年3月期
・省力化、効率化、環境・品質対策を通じて、砂糖事業のコスト低減を目指す。
・第2の柱として、食品事業(ドライイースト、オリゴ糖)、飼料事業(配合飼料)、農業資材事業を成長事業と位置づけ。
企業・経営理念・社是「開拓者精神を貫き、社会に貢献しよう」
社会に貢献できる企業に
「当社は、国内での砂糖自給体制の確立と北海道の開拓推進を図るため、大正8年に創立されました。以来、常に甜菜糖業のパイオニアとして、『開拓者精神を貫き、社会に貢献しよう』の企業理念のもと、国内甘味資源の確保と北海道寒冷地農業の振興に努めてまいりました。社会は今大きな変革期を迎えています。当社では、甜菜糖業を中心とした既存事業の経営基盤を強化するとともに、時代に即応した事業展開を図り、常に時代の開拓者としてその社会的使命を果たし、社会から信頼される企業となるよう不断の努力を続けてまいります。」
まとめ
日本甜菜製糖株式会社は、大正8年に同社の前身である北海道製糖株式会社を創立しました。主に、砂糖事業を中心としていますが、乳牛の飼料製造や総合研究所などがあり、多岐にわたる事業に携わっています。2019年に創立100周年を迎えており、さらに100年に向けて持続的な成長を目指しています。
引用: 日本甜菜製糖株式会社 https://www.nitten.co.jp/
「vision」内 日本甜菜製糖株式会社