ミッション・ビジョン関連の本を20冊以上読んできた編集部が、なかなか手の出ない、経営理念やミッション関連の本についてまとめました。
経営者でなくとも、組織で働く人、組織で働こうとしている人にとって有益な書籍の数々です。
家にいる時間が長い今だからこそ、ふだん手にしない本やジャンルを攻略してみませんか?
■経営理念やミッションについての本を読むメリット
◆働く意義を見出せる
自分で決めたこと・腹落ちしたことは、他の人に言われてもなかなか崩れることがありません。
経営理念関連の本を読むと、自分で納得のいく「働く」意味を醸成できます。
「毎日決められた時間に働いて、お給料をもらって生活する」以上の意義を見い出せれば、人生のほとんどを占める「仕事」の見え方・取り組み方が変わってくることでしょう。
◆自分事として動けるようになる
企業から一歩引いたところから「うちの会社ってさあ」などと、外的環境のせいにしなくなります。
ミッション・ビジョン関連の本を数冊読むうちに、人や環境のせいにすること、毎日をなんとなく過ごすことを自然とやらなくなるでしょう。
◆意味や目標を決めて生きるようになる
毎日とりあえず出社して、とりあえず休日は好きなことをして、といった過ごし方から、1日をより充実させよう、何かを成し遂げようという意志に切り替わることに気付くと思います。
1冊の本、1ジャンルの本を読み切ること自体も目標のひとつになりますね。
■経営理念やミッションとは何かを考える本
◆ドラッカー『経営者に贈る5つの質問[第2版]』
ドラッカーのいわゆる名著にいきなり取り掛かろうとするとなかなか大変ですが、この本であればドラッカー思想のうち経営理念・ミッション・ビジョンに関する思想を理解できます。
特に「なぜミッションやビジョンが組織にとって重要か」ということが端的に理解できる本です。
ミッション・ビジョン関連本入門にも適しています。
◆『THE VISION あの企業が世界で急成長を遂げる理由』
amazon:THE VISION あの企業が世界で急成長を遂げる理由
明確な経営理念・ミッション・ビジョンがある企業とない企業の違いが腹落ちする本。
また、今の自分に足りないのは明確なビジョン・目標だと気づかされるでしょう。
ミッション・ビジョン関連本の決定版といっても良いかもしれません。
■経営理念やミッション、ビジョンと企業の存続についての本
関連記事:【就活】つぶれない会社を見分ける方法【ドラッカー】【ビジョナリーカンパニー】
◆ドラッカー名著集1『経営者の条件』
経営者たる者、といった思想的なところが大きいですが、経営理念がいかに重要かを学ぶことができます。
ドラッカーの重厚で説得力のある言葉に驚かされ、強烈に記憶に残る古典名著です。
◆ビジョナリー・カンパニー シリーズ
ビジョナリー・カンパニー2 – 飛躍の法則
ビジョナリー・カンパニー3 – 衰退の五段階
企業の飛躍と衰退についての名著シリーズ。
特にシリーズ2巻目と3巻目については非常に優れている、かつ2巻目から読んでも内容がよく理解できるのが良いところです。
3巻目では企業の衰退についてまとめられています。
2巻目では企業の飛躍についてまとめられています。
■「ビジョンドリブン」の本
関連記事:理念やミッション、ビジョンが浸透している企業を見分けるヒント
◆佐宗邦威『VISION DRIVEN 直感と論理をつなぐ思考法』
amazon:直感と論理をつなぐ思考法 VISION DRIVEN
相容れないものとされてきた直感と論理をつなぐ思考法を紹介しています。
妄想や感情、ビジョン・夢など直感的なものをロジカルで現実的なものとして実現するために、非常に具体的で有用な本です。
関連記事:【VISION DRIVEN】理想の働き方を実現している人は何が違うのか?
◆佐宗邦威『ひとりの妄想で未来は変わる VISION DRIVEN INNOVATION』
amazon:ひとりの妄想で未来は変わる VISION DRIVEN INNOVATION
少々難解なところがありますが、ビジョンドリブンの最新本かつ最良本といっても良いでしょう。
生産と創造の違い、妄想を構想に変えるモデルなど、イノベーションのためのヒントが濃ゆく丁寧に詰められている本。
■経営理念やビジョンを形にする本
◆小田理一郎『「学習する組織」入門――自分・チーム・会社が変わる 持続的成長の技術と実践』
amazon:「学習する組織」入門 ― 自分・チーム・会社が変わる 持続的成長の技術と実践
組織の中で自分のミッションを語る、組織の理念を自分の言葉で語り理解する、など、企業を存続させるために社員が理念に対してやるべきこととその具体的方法を学ぶことができます。
■経営理念やビジョンについてより理解を深めるための本
◆HBR 2019年8月号 『ムーンショット 大いなる挑戦が人を動かす』
amazon:DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー 2019年 8月号 [雑誌] (MOONSHOT(ムーンショット) 大いなる挑戦が人を動かす)
大志ムーンショットの打ち立て方、実現へのヒントなどが分かります。
雑誌ながらも、HBRブランドと論文のしっかり感が頼もしいです。
関連記事:ビジョンやミッションと一緒に考えたい言葉「ムーンショット」とは?
◆中尾隆一郎『最速で課題を解決する 逆算思考』
叶えたいゴールから逆算して行動や選択肢を決定する「逆算思考」について書かれています。
ビジョンやムーンショットに限らず仕事や目標を確実に達成するために、誰もが一度は読んでおきたい本です。
関連記事:ビジョンやミッションと一緒に考えたい言葉「ムーンショット」とは?
◆入江仁之『OODAループ思考入門』
amazon:OODAループ思考[入門] 日本人のための世界最速思考マニュアル
「OODAループ」は目標・目的を最速で達成するための思考フレーム。
仕事や思考のムダを省き、ビジョンやムーンショットを実現する最短の思考グセをつけることができます。
思考フレームワーク関連の本は、自分のことや企業分析等、型に沿って考えることができ、より効果的な結果を導くことができます。
関連記事:目的を最速で叶えるOODAループ思考とVSAMとは?
■まとめ
経営理念・ミッション・ビジョンに関する本は、なかなかきっかけがないと手にしないジャンルだとは思いますが、他の就活生、他の社員よりも差をつけたい場合は非常に有益な糧となるでしょう。
家にいる時間が長いこの頃、ぜひ実際に働き始めるときの糧を増やす自己投資、エネルギ―チャージの時間として過ごしてみてください。