SMC株式会社
1959年創業のSMC株式会社は、幅広い業種で使用される自動制御機器の総合メーカーです。主力とする空気圧機器において、世界で4割近いシェアを占め首位、国内シェアは6割超の企業です。
空気圧機器とは
圧縮した空気を動力源とし、ものを動かす、つかむ、空気の流れをコントロールする部品です。さまざまな業種で人の手に代わって作業する自動制御機器として使われています。
エコノミストに掲載されたSMC代表取締役社長の髙田芳樹氏へのインタビューによると、SMCの空気変圧器は他社と比較し軽量小型なため、世界的な脱炭素化の流れは大きな商機となっているとのことでした。
SMCの競争優位性とは
「Integrated Report 2023」では、次の4つの点がSMCの強みとして紹介されています。
・ワンストップショップ
・環境性能に優れた製品開発
・豊富な品揃えと潤沢な在庫
・グローバルネットワーク
SMCは総合メーカーとして各種空気変圧器機および各種自動制御機器をそろえているため、顧客が最適な機器を選定できるように提案できるそうです。製品の小型化・軽量化を得意とし、環境負荷を低減できる製品の開発に取り組んでいるとしています。また、製品のバリエーションを充実させ、基本型12,000、70万品目の品揃えを実現しているとのことです。
現在、80以上の国・地域に500以上の拠点を構え、7,000人以上の直販営業人員を配置し、グローバルに製品を短納期で安定的に供給しているそうです。
2026年度に売上高1兆円を目指す
今後について、「Integrated Report 2023」によると労働力人口の減少や地球温暖化により自動化や省力化が求められ、世界的に自動制御機器の需要が高まると見込んでいるとのことです。
SMCでは将来的な需要増加に対応するべく、「生産能力の拡充」「研究開発力の強化」「人的資本への投資」などをおこない、売上高1兆円を2026年度に達成するとしています。
SMCの経営理念
自動化・省力化に貢献する本業に専心するグローバルに製品を供給する
SMCでは、装置の製造販売は顧客と競合するためおこなわず、要素部品メーカーに徹しているそうです。また、非常事態にも製品供給を継続できるように努め、世界的な生産・物流体制やセールスネットワークを構築しているとのことです。これらの経営理念に基づいた方針により、顧客に信頼されるビジネスパートナーとなることを目指すとしています。
まとめ
空気圧機器において世界シェアトップのSMC株式会社は、自動制御機器の総合メーカーとしてグローバルに事業を展開しています。豊富な製品バリエーションと潤沢な在庫を強みに、製品を安定供給する体制を構築しているとのことです。労働力人口の減少や地球温暖化による需要の高まりを背景に、2026年度に売上高1兆円を達成するとしています。
引用:SMC株式会社 https://www.smcworld.com/ja-jp/