【経営理念-企業ピックアップ】東洋炭素株式会社

黒い粒状のものがガラスの容器からこぼれ落ちている写真。世界初の大型等方性黒鉛の量産化に成功した東洋炭素の事業内容を象徴している。

東洋炭素株式会社


1941年に近藤カーボン工業所として創業された東洋炭素株式会社は、カーボンブラシの製造から事業を始めました。創業以来「どこにもないモノをつくる」の精神を基に開発を続け、1974年には世界初の大型等方性黒鉛(※)の量産化に成功しています。

※等方性黒鉛は、通常の黒鉛よりも熱膨張性などの特性がすべての方向に均一であることで材料の特性バラツキが小さい。また、微粒子構造によって強度が高いことが特長。

黒鉛を通じて未来社会の実現に貢献


東洋炭素は、黒鉛を通じてエネルギー・家電・半導体・交通インフラなど幅広い分野で製品を展開しています。太陽光・風力発電といった再生可能エネルギー分野やスマートフォン・洗濯機などの家電製品では、黒鉛が性能向上に寄与しています。また半導体分野では、通信・電力供給に技術を提供し、自動車・電車では燃料ポンプやパンタグラフに黒鉛製品が活用されています。東洋炭素の製品は、多様な分野で未来社会の実現に大きな役割を果たしています。

替えの利かない次世代素材の専門家


素材、技術、グローバル展開の3つを、東洋炭素は強みとしています。
炭素は代替が難しく、特に半導体分野で注目を集めています。金属に代わる次世代素材としても期待されており、その将来性は非常に高いです。技術面では、産学連携などの共同研究も積極的に推進し、売上高に対する研究開発費の比率は他社を大きく上回っているとのことです。また東洋炭素はアメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界各地に拠点を展開しています。海外売上高比率は60%を超えているとのことです。

東洋炭素の展望


東洋炭素は、2029年度の目標として「売上高820億円、営業利益220億円」などの目標を掲げています。それに向け市場の変化に応じて事業構成のバランスを柔軟に調整しながら、半導体や冶金分野を中心とした新規用途の開拓を進めているとのことです。さらに次世代原子力用途である高温ガス炉などの分野でも事業強化を図る方針を示しています。5年で総額570億円の設備投資を予定しており、半導体市場の中長期的な成長に備えて高付加価値分野への投資を継続する方向性を打ち出しています。東洋炭素はグループ全体で生産能力の強化と最適化を進め、世界トップレベルのシェアを維持していくとのことです。

東洋炭素の経営理念

東洋炭素グループは、C(カーボン)の可能性を追求し世界に貢献する。

まとめ


東洋炭素株式会社は1941年に創業され、世界で初めて大型等方性黒鉛の量産化に成功した企業です。2029年度に売上高820億円達成などの目標を掲げ、原子力などの新たな分野への展開を進めています。また今後5年で570億円の設備投資を行い、東洋炭素株式会社は高付加価値分野への対応と世界トップレベルのシェア維持を目指すとしています。

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