『人生を、響かせる。』というミッションを掲げる株式会社河合楽器製作所は、鍵盤楽器の製造を通じて、人々の感情や日常に寄り添う企業です。本質的な品質向上を追求し、国内外で広く認知されている鍵盤楽器だけではなく、教育や素材加工など多角的な事業展開にも取り組んでいます。企業の想いに触れ、あなたのキャリアの一歩を後押しする“ヒント”をお届けします。
株式会社河合楽器製作所
河合楽器製作所の歴史は、1927年に創業者 河合小市氏が河合楽器研究所を創立したことから始まりました。1929年に河合楽器製作所と改称し、1951年には株式会社に改組しています。1963年のアメリカへの進出を始めとし、ドイツや中国などに拠点を設け、現在はグローバルに事業を展開しています。
世界に響くピアノ技術、教育と素材加工で広がる価値
河合楽器製作所はピアノを軸に多彩な事業を展開しています。
世界的なピアノメーカー
楽器売上の85%を占める鍵盤楽器に経営資源を集中させています。さらに国際コンクールへの積極参加などで、ブランド力を高めています。鍵盤楽器売上のうち海外比率は83%を占めており、国際ブランドとして認知されているとのことです。グローバルにおける直近6年間の鍵盤楽器売上高は、年平均10%で成長しています。
ピアノづくりから広がる事業
全国に約4,000教室を展開する教育関連事業は、子どもを中心に音楽や絵画造形、体育など表現する楽しさを提供しています。高い製造技術を応用した金属加工や音響部材などの素材加工事業も経営の柱の一つです。他に金融関連や保険代理店などの事業も手がけています。
職人技と革新が生むグローバル競争力
河合楽器製作所の強みは、製品力とそれを支える企業文化にあります。
 創業から河合家が三代にわたり経営を担い、ピアノづくりの精神を受け継いできました。革新的な技術開発で鍵盤楽器業界を牽引し、本質的な品質向上を追求してきたとのことです。その技術とテクノロジーを結集し、二代目経営者 河合滋氏の名前を冠した「Shigeru Kawai グランドピアノ」は、世界のトップピアニストに「歌うピアノ」と評されています。
今後10年を見据えた中期経営計画
2025年4月から2035年3月までの10年間を見据えた「KAWAI 十年の計」を、河合楽器製作所は策定しました。
 鍵盤楽器事業のさらなる成長を軸に、日本をはじめ欧州や北米、中国といった成熟市場での高付加価値化とシェア拡大を最重要課題と位置付けています。
 特に欧州と北米でのブランド認知向上や販売チャネル強化に注力する内容です。ROE(自己資本利益率)を段階的に引き上げる財務目標も設定しています。
 『世界一の鍵盤楽器メーカー』になることを目指し、これらと同時に、持続的な企業価値向上と次なる成長エンジンの構築を推進中です。
河合楽器製作所のMission
人生を、響かせる。
河合楽器製作所は、その製品やサービスは、人々の日常のなか、たくさんの喜怒哀楽とともに存在するとしています。このミッションには、『どのような時でも寄り添い、人生を響かせる存在でありたい』という想いが込められているそうです。
まとめ
河合楽器製作所は1927年創立の世界的ピアノメーカーです。主に鍵盤楽器、教育関連、素材加工の3事業を柱に展開しています。高品質な製品力と企業文化を強みに、鍵盤楽器における海外売上比率は、83%を占めています。『人生を、響かせる。』を理念に、今後は成熟市場での高付加価値化とブランド強化に取り組む方針です。




