テルモ株式会社は、日本における医療機器産業の礎を築いた企業として知られています。この記事では、世界中の人々のQOL向上を目指すテルモ株式会社の歴史や事業内容を解説します。『医療を通じて社会に貢献する』という企業理念を掲げるテルモ株式会社は、どのような方針で今後の事業を進めていくのでしょうか。企業の想いに触れ、あなたのビジョンに寄り添う“ガイド”をお届けします。
テルモ株式会社
良質な体温計の国産化を志し、「日本近代医学の父」と称される北里柴三郎氏を筆頭とした医師団により、1921年に赤線検温器株式会社として設立されました。翌年に「仁丹の体温計」を発売し、1936年に商号を仁丹体温計株式会社に変更しました。1974年には体温計を意味するドイツ語「Thermometer」に由来するテルモ株式会社に社名を改めています。
現在、世界160以上の国と地域に事業を展開し、医療機器やサービスを5万点以上扱っています。
医療現場を支える企業
テルモは医療現場の課題にソリューションを提供するべく、3つのカンパニーで事業を展開しています。
心臓血管カンパニーは、血管内治療と心臓外科手術における患者さんの負担軽減とQOL向上を目指し、血管内治療関連デバイスや人工肺などを取り扱っています。
メディカルケアソリューションズカンパニーは、医療現場の課題やニーズに応え、患者さんのケアの質向上と医療の変革に貢献する事業です。
血液・細胞テクノロジーカンパニーは、血液バッグや採血機器などの製品の供給に加え、遠心分離技術などの技術提供をおこなっています。
3つのD
テルモは多彩なコアテクノロジーとデバイス群を強みとし、その方向性として「3つのD」を挙げています。
1つ目のDは、体内の適切な部位に医療機器や薬剤を届けるための技術をさす生体アクセス・デリバリー技術(Delivery)です。HPにはテルモは伝統的にこの技術を強みとしているとの記載があります。
2つ目のDは、デジタル技術(Digital)を用いた患者のQOLの向上や、診断・治療の最適化などです。
3つ目のDは、Device(機器)とPharmaceuticals(薬剤)の融合を表した造語Deviceuticals™です。テルモは機器と医薬品を組み合わせ新しい価値を創出することを目指しています。
デバイスからソリューションへ
テルモは医療環境の大きな変化にあわせ、「デバイスからソリューションへ」をビジョンに掲げています。ソリューションについてテルモは、医療従事者や患者さんが抱える悩みや課題を解決すること、「顧客目線を強めること」と定義しています。
HPによると、多様なコアテクノロジーとデバイス群といったテルモならではの強みと、先ほど挙げた「3つのD」をキーワードとし、ソリューションの検討を始めているとのことです。
テルモの経営理念
医療を通じて社会に貢献する
テルモはこの企業理念を実現するための方向性「Our Promise 私たちの約束」において、世界中の患者さんのQOL向上のためイノベーションを追求するとしています。
まとめ
テルモ株式会社は、1921年設立の医療機器メーカーです。経営理念「医療を通じて社会に貢献する」のもと、3つのDをキーワードに医療現場の変化に対応した取り組みを進める方針です。
引用:テルモ株式会社 https://www.terumo.co.jp/v