帝人株式会社
1918年に日本初のレーヨン生産を実現し、帝人株式会社の前身である帝国人造絹糸は誕生しました。1960年代にはポリエステル繊維が業績を牽引し、高度経済成長を背景にフィルム分野を立ち上げるなどの多角化や、グローバル展開を進めてきました。
主な二つの事業領域
二大領域を形成する帝人の事業は、一つはマテリアル、そして次にヘルスケアから成り立っているそうです。
マテリアル事業
高強度かつ耐熱性に優れるアラミド繊維、航空機用途を中心にトップクラスの品質と高いシェアを誇る炭素繊維「テナックス®」などを扱っています。素材の提供にとどまらず、高機能素材の特性を組み合わせた複合材料の展開により、付加価値の高い製品の提供を目指しているとのことです。また、同事業では競争優位性のある重要産業セクターとしてモビリティ、インフラ&インダストリアルの二つの領域を特定しているそうです。
ヘルスケア事業
医療用医薬品と医療機器の両方から患者の在宅医療を支えているほか、機能性食品や医療従事者向けサービスといった幅広いヘルスケアサービスも提供しています。また、2021年に再生医療等製品事業に参入しています。
技術基盤とユニークな事業ポートフォリオ
帝人は、高分子化学、ナノテクノロジー、バイオ技術や合成技術などの基盤技術を核に、重合・樹脂、フィルム、ヘルスケアといった技術群を構成し、新しい製品を生み出しているそうです。これらの技術基盤の形成は自社研究と外部からの導入を基本としているとのことです。顧客や共同研究パートナーとの製品開発、既存事業との相性と成長性を鑑みた買収などを行うことによりユニークな事業ポートフォリオを実現しています。
「未来の社会を支える会社」
長期ビジョンにおいて、「未来の社会を支える会社」になることを、帝人は目指しているそうです。世界的な社会課題を踏まえ、「地球の健康を優先し、環境を守り、循環型社会を支える会社」「より支えを必要とする患者、家族、地域社会の課題を解決する会社」を長期ビジョンの具体化として挙げています。
特にモビリティ領域やインフラ&インダストリアル領域、希少疾患・難病などの疾病領域に取り組み、社会に価値を提供するとしています。
パーパス/「Pioneering solutions together for a healthy planet」
地球環境やそこに住む人々、あらゆる生命に寄り添うために、先見性やアントレプレナーシップの精神を帝人は重要視しているそうです。パーパスを軸に、長期ビジョン「未来の社会を支える会社」を達成するべく、お客様と共に社会課題に対するソリューションを提供しています。
まとめ
帝人株式会社は、1918年に創業されたマテリアルとヘルスケアを二大領域として事業を形成している企業です。マテリアル事業においては、特にモビリティ領域やインフラ&インダストリアルを重要産業と位置付けているそうです。ヘルスケア領域では、希少疾患・難病に注力するとの方針を示しています。帝人株式会社は、開拓精神により今後も社会の課題解決に取り組んでいくとみられます。
引用:帝人株式会社 https://www.teijin.co.jp/