【経営理念-企業ピックアップ】三菱重工業株式会社

三菱重工業株式会社

1884年、三菱の創業者岩﨑彌太郎氏が、政府より借り受けた「工部省長崎造船局」を「長崎造船所」と命名し、造船事業に進出したのが始まりです。その後、1934年には、船舶のほかに重機、航空機、鉄道車両を加え、現在の社名に変えて新しいスタートを切りました。130年以上に亘り、日本の近代化とともに歩んできました。

人類の叡智を結集した核融合実験炉建設

エネルギーの長期的な安定供給と、地球規模の環境問題の克服を両立させる、未来のエネルギー源として期待されているのが「核融合」です。この核融合反応を利用した発電を行う核融合炉を実現することを目的に、世界7極(日本、欧州連合、ロシア、米国、中国、韓国、インド)による核融合実験炉イーター(以下、ITER)の建設が、フランスで進められています。
同社は、このITERプロジェクトに参画し、ITERの核心部分を担う機器の製作を担当。人類にとって「夢のエネルギー」ともいわれる、核融合エネルギーの実現に向けた取り組みを加速させています。
【核融合反応】:重水素と三重水素の原子核を融合させ、巨大なエネルギーを発生させる反応。1gの少量の燃料から石油8トンに相当するエネルギーを得ることができるとされています。また、核分裂エネルギーを利用する原子力発電とは異なるため、安全性が高いとされています。燃料となる重水素、三重水素の原料となるリチウム資源は、海水中に無尽蔵にあり、二酸化炭素を排出せず、環境負荷も低いことから「夢のエネルギー」といわれています。

MOVE THE WORLD FORWARD

同社グループは、ものづくりとエンジニアリングのグローバルリーダーとして、造船をはじめ、交通輸送システム、民間航空機、発電システムなどのインフラ、宇宙システムに至るまで、幅広い分野に高度な技術力で統合したソリューションを提供してきました。
そしてこれからも、長年にわたる豊富な実績とノウハウ、人材を駆使して、世界の人々や地球にとってより良い未来となるよう、同社は進んでいきます。

MHI FUTURE STREAM

同社グループは、これまで事業を通じて低炭素・省エネ・安全といった市場の課題に応えています。
しかし、低炭素から脱炭素へのシフトや、AIやIoTなどのデジタル化の技術革新など、同社グループを取り巻く環境は非常に早いスピードで変化しています。
この激しい変化の中で、現在・近未来の社会が直面する複雑で困難な課題を解決していくとともに、さらにその先にある未来に向けて、社会の発展に合わせて絶え間ない変革と貢献を続け、常に人類・社会に求められる存在であり続けることを追い求めています。
また、こうした長期のビジョンを実現していくために、技術や人材、資金(資本)といった経営資源を戦略的・有機的に活かしています。

経営理念(社是)

社是

一、顧客第一の信念に徹し、社業を通じて社会の進歩に貢献する
一、誠実を旨とし、和を重んじて公私の別を明らかにする
一、世界的視野に立ち、経営の革新と技術の開発に努める

社是制定趣旨

当社の発祥は遠く明治3年(1870年)にさかのぼるが、当社の今日あるのはひとえに創業者岩崎彌太郎を始め歴代の経営者、従業員のたゆまぬ努力の所産である。
これら諸先人の残された数々の教訓は今なお我々の脳裡に刻まれているが、今これらの先訓を思い起こし、当社の将来への一層の飛躍に備え、伝統ある当社にふさわしい社是を制定せんとするものである。
このたびの社是の文言は直接には第四代社長岩崎小彌太(いわさきこやた)の三綱領 ―所期奉公、処事光明、立業貿易― の発想に基づくものであるが、さらにこれを会社の基本的態度、従業員のあるべき心構えそしてまた将来会社の指向すべき方向をこの三つの観点から簡明に表現したものである。
時あたかも三菱創業百年を迎え、激動する70年代の幕開けに際し、当社は時勢に応じ、絶えず新しい意欲を持って前進したいと思う。ここに新たな感覚を盛込んだ社是を制定する所以である。

まとめ

三菱重工業株式会社の創立は古く明治17年(1884年)までさかのぼります。創業時は、造船業のみでしたが、現在では幅広い事業を展開しており、近年では人類の課題で夢である核融合建設に向けて動き出しています。

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