【経営理念-企業ピックアップ】キユーピー株式会社

創業者・中島董一郎氏の抱いた想いを原点に、キユーピー株式会社は100年以上にわたり食の可能性を広げてきました。社是『楽業偕悦』に込められた想いのもと、どのような国内外の事業展開や中期経営計画を策定しているのでしょうか。この記事を通して、身近な企業キユーピー株式会社の意外な魅力が見えてくるかもしれません。企業の想いに触れ、あなたのビジョンに寄り添う“ガイド”をお届けします。

キユーピー株式会社

創始者の中島董一郎氏は1910年代に欧米に渡り、オレンジママレードやマヨネーズのおいしさと栄養価に魅了されたそうです。帰国後の1919年にソースや缶詰などを製造する食品工業株式会社を創業し、『日本人の体格と健康の向上に貢献したい』との想いから、1925年に栄養価の高い卵黄タイプの「キユーピー マヨネーズ」を発売しました。1957年に社名を現在のキユーピー株式会社に変更しています。2025年11月1日に中島氏がマーマレードのおいしさを伝えるため創業したアヲハタ株式会社を完全子会社にする予定です。

食と健康に貢献

キユーピーはめざす姿に『私たちは「おいしさ・やさしさ・ユニークさ」をもって世界の食と健康に貢献するグループをめざします』を掲げ、市販用と業務用の商品を展開しています。
市販用では、マヨネーズなどの調味料に加え、育児食、介護食、パッケージサラダなどを提供しています。
業務用は、レストランや加工食品メーカー向けの原材料、小売店のお惣菜として、液卵や卵サラダなど幅広い商品を揃え、人手不足や訪日客の増加などのニーズに対応しているそうです。

海外進出と事業推進

キユーピーは1982年の米国を皮切りにタイ、中国に進出し、地域に応じた商品開発とメニュー提案によりドレッシング・マヨネーズ市場を拡大し、ブランド認知度を高めてきました。
中国や東南アジアで食の洋風化が進む中、認知度はあるものの一人当たりの使用量は日本の数十分の一にとどまっており、市場拡大が期待できるとのことです。需要増に対応するため、タイ・インドネシア・米州(北米・中南米)に新たな投資を行っています。キユーピーは生産設備の増強やブランド拡大、ガバナンス強化を推進し、2030年度までに海外事業利益200億円を目指しています。

ビジョンに向けた中期経営計画

めざす姿と2030年ビジョン(サラダのリーディングカンパニーなど)に向けて、キューピーは2025~2028年度の中期経営計画を策定しています。2021~2024年度における経営危機から質的転換を図ったのち、再成長を目指しています。全体像として、国内事業の構造改革やグローバル展開の加速に取り組む予定です。本計画では、設備投資として1000億円、ブランド資本や人的資本への強化といった未来投資200億円を行う方針を示しています。

キユーピーの社是

楽業偕悦

志を同じくする人が、仕事を楽しみ、困難や苦しみを分かち合いながら悦びをともにする、という考え方を大切にしているそうです。

まとめ

1919年創業のキユーピー株式会社は社是に『楽業偕悦』を掲げ、世界の食と健康に貢献することを目指し、マヨネーズをはじめとする調味料や食品を幅広く取り扱っています。タイ・インドネシア・米州に新たな投資を行っており、今後は国内事業の構造改革やグローバル展開を推進するとしています。

引用:キユーピー株式会社 https://www.kewpie.com/

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