株式会社パスコ
株式会社パスコは、1953年に、パシフイック航空測量株式会社として創業しました。1983年に、現在の社名である、株式会社パスコの社名に変更しています。現在、3つの事業部門を展開しています。
3つの事業部門
同社グループの事業は、国内公共部門、国内民間部門、海外部門の3つの部門で構成されています。
国内公共部門
「行政業務の効率化」、「インフラ維持管理」、「防災・減災、国土強靱化」などを推進しています。
国内民間部門
「経営戦略の立案」、「物流の効率化」、「地域分析」などソリューションを提供しています。
海外部門
開発途上国・新興国を中心に「国土空間データ基盤整備」、「環境保全・災害対策」などの事業を推進しています。
企業向けサービス・商品
物流・輸配送・ロジスティクスの改善・運行管理
同社は、空間情報を活用し、ロジスティクス分野での地図ソリューションを開発・提供しています。
特に陸上輸送の核となる、トラックなどの車両を利用した輸配送では、業界全体に業務の効率化という課題があるため、同社は、配車支援システムと移動体管理システムで、コスト削減や業務効率向上などの課題解決を支援しています。
官公庁・自治体向けサービス・商品
GIS自治体クラウドサービス
同社の「GIS自治体クラウドサービス」は、インターネットサービスはもとより、LGWAN(総合行政ネットワーク)内のアプリケーションサービスも展開しています。
地図を活用した自治体クラウドサービスとして、300を超える官公庁・自治体で採用されています。
その他、様々な製品・サービスを提供しています。
株式会社パスコの誕生
同社は、1953年、パシフイック航空測量株式会社として創業しました。
当時の主な事業は、航空機に搭載した航空測量用のカメラで、国土を撮影し、その航空写真をもとに、戦後の復興のために地図をつくっていました。
地図関連事業の拡大
1959年には、自社航空機「ビーチクラフトC18S」を導入しました。
増加する政府機関や地方公共団体からの航空測量業務(航空機に搭載したカメラの撮影成果から地図を整備する事業)に対応していきました。
1963年、サウジアラビアとクウェートの中立地帯国境確定作業の国際入札に参加し、我が国の民間測量事業者として、戦前戦後を通じて初の外国政府からの直接受注に成功しています。
1973年には、リゾート開発プロジェクトにおけるパートナー企業であった米国のESRI社が、環境影響評価業務において、コンピューター解析を行ったことをきっかけに、翌年から同社でのGIS(Geographic Information System:地理情報システム)活用が開始しました。
GISは、点・線・面などの地理情報やそれぞれの接続関係などを階層構造で管理する画期的なシステムで、地図関連の処理に使用されるロジックの基になっています。
同社は、本システムを国内でいち早く採用し、この後、地図情報を頻繁に使用する行政業務において、地図を納品するだけでなく、地図を使うシステムサービスの提案へと事業を拡大していきました。
パスコグループ中期経営計画2018-2022
同社は、2018年度から2022年度までの5ヵ年を計画期間とする「パスコグループ中期経営計画2018-2022」を策定しています。
この中期経営計画において、同社は、同社グループ経営ビジョンである「地球をはかり、未来を創る 〜人と自然の共生にむけて〜」のもと、「持続的な企業成長に向けた利益体質への変革」をテーマに、事業戦略の転換、将来への投資を実施するとしています。
利益体質への変革を進めるため、空間情報の可視化・分析・流通を中心とした新たなサービスモデルへの事業シフト、継続契約型ビジネスと業務請負型ビジネスとの両輪による事業展開等により、「データ流通社会の到来に向けた事業戦略の転換」を図っていきます。
また、AI、IoT、ロボティクス、ブロックチェーン等の次世代ツールの導入による自動化、高度化の実現等により、「新たな空間情報の活用を見据えた将来への投資」を実施していきます。
今後、同社グループは、空間情報産業の総合企業を目指して、強みである空間情報技術に加え、様々なステークホルダーとの連携により、社会や地域に対して空間情報サービスの提供を続けていくとしています。
経営理念/空間情報事業を通じ、安心で豊かな社会システムの構築に貢献
1)空間情報事業を通じて、安心で豊かな社会システムの構築に貢献する。
2)社会的に公正であることを判断基準として、法令遵守、社会倫理を尊重し、常に正しさを追求する。
3)お客様の信頼を誇りに、最高レベルの空間情報を提供する。
経営ビジョン/地球をはかり、未来を創る ~ 人と自然の共生にむけて ~
「『はかる』という言葉はいろいろな意味を持っています。農地の面積など物理的な量を『測る』、道路など公共物の寿命を『計る』、災害の被害状況を『測る』、人の気持ちを推し『量る』など様々です。人類は原始の時代より社会を様々な視点からはかり、その成果を使って社会を発展させてきました。そして私たちは今、地球上に存在するあらゆるものをはかり、それを蓄積することで、『未来を図る』すなわち『未来を予測する』ことも可能になると考えています。
航空測量会社として創業したパスコは、測量・計測技術によって空から地球上を捉えることだけに留まらず、あらゆる『はかる』を空間情報に融合させ、人と自然が共生した未来社会の構築を目指しています。」
まとめ
株式会社パスコは、様々な技術によって地上の様子を捉え、災害などのリスク管理や対策など、社会課題の解決に向けた空間情報サービスを提供しています。今後は、その強みを活かして、空間情報産業の総合企業を目指していくと思われます。
引用:株式会社パスコ https://www.pasco.co.jp/
「vision」内 株式会社パスコ