【経営理念-企業ピックアップ】日本フエルト株式会社

日本フエルト株式会社

日本フエルト株式会社は、1917年に創業されました。現在、製紙用フェルトや、各種工業用繊維製品の製造販売を行っています。

製紙用フェルトと工業用繊維製品の専業メーカー

同社の売上高の約8割を占める製紙用フェルトは、製紙会社の抄紙機において使われ、紙を作るのに必要不可欠な存在です。新聞紙も、コピー用紙も、ティッシュペーパーも、段ボールも、製紙用フェルトを使って作られています。

積み上げてきた強み

ノウハウの蓄積

製紙用フェルトは、約2ヶ月で交換される消耗品ですが、お客様のニーズに合わせ、ひとつひとつオーダーメイドで設計されています。製品を納入した後も、きめ細やかなアフターサービスを行うとともに、使用後の製品を分析した結果をもとに、改良を重ねています。こうして積み上げたノウハウが、同社の技術力、競争力の源泉となっています。

高い参入障壁

製紙用フェルトの品質は、紙の品質に大きく影響します。日本の紙は、世界でもトップレベルの品質を誇っています。そのため、製紙用フェルトにも、とても高い品質が求められています。また、お客様の要望や使用状況に合わせて、迅速な対応も必要となります。そのため、製紙用フェルトの国内市場は、同社を含めた国内メーカー2社で支えられていて、海外メーカーの参入があまり進んでいません。

安定した経営基盤

技術力と競争力を基礎とした安定的な経営により、強固な財務基盤を持ち、連結決算開始(昭和53年)以降、営業赤字となったことがありません。

製紙工程における3パートすべてに製品を提供

製紙用品

紙製造の製紙工程における3パートすべてに製品を提供し、紙のある暮らしを支えています。

ワイヤーパート製品 (製紙用ワイヤー)

ジェット噴射された水分の多い(99%)パルプ原料を、ワイヤーのうえで均一な厚さ、坪量に整えて、まずは湿紙を形成します。
水分率が80%程度になるまで脱水して、プレスパートへ運搬します。

プレスパート製品  (製紙用フェルト・シュープレス用ベルト)

ワイヤーパートから送られてきた80%程度の水分を含んだ湿紙を受け取り、フェルトを介して圧縮し、湿紙内部の水を搾り出す工程です。水分率は50%程度になります。

ドライパート製品 (製紙用カンバス)

プレスパートから送られてきた水分率約50%程度の湿紙を、カンバスで保持しながら、ドライヤー表面に湿紙を押し付けて乾燥させる工程です。
そのため、カンバスには、シリンダーと湿紙の間の熱伝導率を向上させる機能が求められます。

工業用繊維製品

製紙用フェルトの製造で培った技術を、製鉄や水処理などの工業用の分野にも応用、展開しています。
公害を防止し、環境と健康を守る工場用集塵機のフィルター、建材抄造用のフェルトなど、多種の工業用繊維製品があります。

縮小する国内紙・パルプ市場へ対応するために

中期経営計画の目指すもの

縮小する国内紙・パルプ市場へ対応するために競争力を強化し経営基盤を盤石にする

〇お客様の多様化するニーズに即応した高機能・高品質に加えてコストパフォーマンスに優れた製品の提供
〇板紙用ワイヤー生産体制の整備
〇家庭紙用フェルトの海外市場への販売強化
〇生産効率の改善による製造コスト低減

企業理念/~「伝統の継承」と「新たな挑戦」~

~「伝統の継承」と「新たな挑戦」の融合で豊かな未来を創造します~

「1917年創業以来培ってきた『真摯でひたむきなものづくり』の精神と誇りを礎として、新たな価値の創造に向けて技術・人・サービスそして情熱を注ぎ込み、豊かな社会の実現に寄与する企業として力強く前進していきます。」

まとめ

日本フエルト株式会社は、製紙用フェルトと工業用繊維製品の専業メーカーとして、日本の紙作りを支えてきました。今後も、「伝統の継承」と「新たな挑戦」を続けていき、お客様のニーズに応えた、高機能で高品質な製品を提供していくと思われます。
引用:日本フエルト株式会社https://www.felt.co.jp/

「vision」内 日本フエルト株式会社

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