【経営理念-企業ピックアップ】大日本印刷株式会社

家庭のリビングに置かれたテレビとテレビ台。大日本印刷が「人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する」という企業理念のもと、印刷技術を応用し、生活空間関連事業など多角的な事業を通じて、人々の生活に寄り添う価値を提供していることを示唆しています。

大日本印刷株式会社

1876年(明治9年)創業の大日本印刷株式会社は、祖業とする印刷技術を応用し包装関連や半導体関連など多角的に事業を発展させてきました。現在、印刷業界においてTOPPANホールディングス株式会社とともに2強といわれており、売上高3位以下の企業を大きく引き離しています。北海道コカ・コーラ ボトリング株式会社がグループ企業として飲料事業をおこなっています。

印刷から始まり多角的に発展

大日本印刷は1877年(明治10年)に初の国産活版洋装本を作成し、印刷業として発展してきました。徐々に印刷の対象を広げていき、1951年にビニールや布地への印刷を開始、1960年にはエレクトロニクス製品工場を新設しています。
現在の事業領域は多岐にわたっており、情報セキュア関連などを扱うスマートコミュニケーション部門のほか、飲料事業や生活空間関連を扱うライフ&ヘルスケア部門、半導体関連などのエレクトロニクス部門の3部門においてDNPグループとして事業をおこなっています。

複数の製品でトップシェアを占める

DNPグループは社会のニーズに応えるため、印刷業で培った技術と最新の技術を合わせて高度化し、それらを掛け合わせて幅広い製品・サービスを開発してきたそうです。
特に「印刷と情報」に関する技術を強みとしており、PETボトル用無菌充填システムにおいては国内トップシェアを占めています。また、サーマルヘッドで気化させたインクを吹き付けて定着させる昇華型熱転写記録材や、ディスプレイ用光学フィルム、リチウムイオン電池用バッテリーパウチで世界市場でのシェアNo,1とのことです。

3つの柱で持続的な事業価値・株主価値を創出

大日本印刷は、2023年4月に「中期経営計画(2023~2025年度)」を策定しています。この計画では、「事業戦略」「財務戦略」「非財務戦略」の3つの柱を軸に、2025年度までに営業利益850億円、ROE(自己資本利益率)8%以上を達成することを目標としています。
事業戦略では、デジタルインターフェースや半導体といった成長牽引事業や、メディカル・ヘルスケアなどの新規事業への投資を強化するとして、5年間で2,600億円以上の事業投資を計画しているそうです。財務戦略では成長投資と株主還元のバランスを最適化し、5年間で7,500億円以上のキャッシュ創出を目指すとしています。非財務戦略では、人材投資や知的資本の強化、環境課題への取り組みを推進していくとのことです。

DNPグループの企業理念

『DNPグループは、人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する。』

公式HP「トップメッセージ」にて代表取締役社長の北島義斉氏は、企業理念について次のように説明しています。『社会課題を解決するとともに、人々の期待に応える新しい価値を創出し、その価値を人々の身近に常に存在する「あたりまえ」のものにすることに注力しています。』

まとめ

印刷業界2強と称される大日本印刷株式会社は、「印刷と情報」に関する技術を応用し多角的に事業をおこなっています。『DNPグループは、人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する。』という企業理念のもと製品・サービスの開発をすすめ、昇華型熱転写記録材など複数の製品で世界トップシェアを占めています。

引用:大日本印刷株式会社 https://www.dnp.co.jp/

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