バンドー化学株式会社
バンドー化学株式会社は、創業1906年の企業です。創業以来、ゴム・プラスチック製品メーカーのパイオニアとして、新技術や新製品の開発を行っています。
バンドーのコア技術
界面制御を中心とする分散技術をもとに発展させたゴム・エラストマーの加工技術で、さまざまな製品を創り出しています。
ゴム材料技術・加工技術
ゴム材料は、同社の製品に使用される材料の中核を担っています。
ゴムの材料技術には、必要な性能・機能を付与するための配合設計技術、ゴム材料に配合設計通りの性能・機能を発現させるための混練技術、出来たゴムコンパウンドを成型するための加工技術などがあります。
樹脂材料技術・加工技術
同社の樹脂製品を代表する「ミューライト」は、ゴム材料と同様に独自の配合設計技術を活用した特長のある製品です。
ウレタン材料技術・加工技術
「バンコラン」を代表とするウレタン製品の特性は、その材料中のポリマー分子に大きく支配されるため、ウレタン材料の場合はゴム・樹脂材料と同様の同社独自の配合設計に加え、ポリマー設計も重要な技術です。
また、ウレタン材料はゴム・樹脂材料と加工技術の面で大きく異なり、注型機を代表とする多成分液体材料の分散混合を得て、成形しています。
接着技術
同社の製品はゴム・ウレタン単独で使用する場合が少なく、金属・繊維・樹脂などとの複合材料として製品化しています。
接着技術は、これら材料の複合化に欠かせない技術であり、各種材料の複合体からなる製品としての性能を左右する、なくてはならない技術です。
同社を代表する伝動ベルト・搬送ベルトには、繊維材料が使用されており、それら製品の性能はゴムとの接着技術が鍵です。
また、接着時の加工技術・評価技術も、蓄積・改良を続けています。
ナノ粒子創生技術
ナノ粒子創生技術は、金属ナノ粒子系導電材やナノカーボン系機能材料などの新製品開発を行うために培ってきた最も新しいコア技術の1つで、ゴム材料や樹脂材料の分散技術の延長線上に位置付けされます。
金属ナノ粒子が低温で焼結することができるのは、分散技術にこだわりを持った技術開発を進めてきた結果です。
日本の産業ベルトのパイオニア
ゴム・エラストマーの加工技術をもとに、伝動ベルト・コンベヤベルトなど、産業用ベルトをつくり続けて、グローバル企業へと成長しました。
そのパイオニア精神を脈々と受け継いできた同社の社業の歴史は、明治に遡ります。
明治時代、工業化が進み、生産機械の駆動が手動から動力機に移り変わっていくと、動力伝達を担うベルトの重要性が高まりました。
明治時代における当時の伝動ベルトは、高価な皮革製で、そのほとんどを海外の輸入品に頼っていました。
「国産で、はるかに経済的に製造できる木綿調帯(ベルト)を普及させることができれば、産業界への貢献は大きい」と認識され、木綿製調帯の開発に全力を傾けた技術者である阪東直三郎氏と、そのベルトの普及に力を入れて、同社を立ち上げた榎並充造氏の二名が力を合わせた結果、今日の同社に発展しました。
中期経営計画“Breakthroughs for the future 2nd stage”(2018年度~2022年度)
中長期経営計画の後半の本中計では、4つの指針を掲げ、目標達成に向けて取り組んでいます。
4つの指針
新事業の創出
「新事業の創出に関する活動に優先的に経営資源を配分し、事業ポートフォリオの転換を図る。」
コア事業の拡大
「高付加価値製品の提供とお客様の利便性向上により、重点市場で市場地位トップを獲得する。」
ものづくりの深化と進化
「コア事業をグローバルに成長させ、かつ、収益力を向上させるためのものづくりの技術と体制を進化させる。」
個人と組織の働き方改革
「働く環境と制度の整備、人材の育成と意識改革を通じて、自律的で創造的な働き方を推進する。」
経営(企業)理念/ニーズに沿った新たな付加価値とより高い品質を日々創造・提供
経営理念
「私達は、調和と誠実の精神をもって、
社会のニーズに沿った新たな付加価値とより高い品質を
日々創造、提供し、お客様をはじめとする社会の信頼に応え、
社業の発展を期するとともに、
バンドーグループの従業員たることに誇りを持ち、
社会に貢献することを期する。」
グループ・ビジョン21(GV21)
21世紀バンドーグループの革新像
「バンドーグループは、プロ意識を持った若いエネルギーが主導する社風への変革を図り、地域環境保護を強く意識して、世界市場におけるコア事業の拡大と、新たなる起業に向って逞しく前進する企業グループを目指す。」
まとめ
バンドー化学株式会社は、海外からの輸入に頼っていた高価な皮革製の伝動ベルトの代わりとなる、国産の木綿調帯(ベルト)の普及に挑戦し、日本の産業ベルトのパイオニアとなりました。事業を拡大させていき、市場で市場地位トップを目指し、収益力を向上させるためのものづくりの技術と体制を進化させていくと思われます。
引用:バンドー化学株式会社 https://www.bandogrp.com/
「vision」内 バンドー化学株式会社