「ヘパリーゼ®」「コンドロイチンZS錠®」などで知られるゼリア新薬工業株式会社は、『健康づくりは幸せづくり』というモットーを掲げ、医療用医薬品と一般用医薬品の両面から独創的な製品を提供してきました。そのスピリットに触れることで、ゼリア新薬工業株式会社のビジネスの本質が見えてくるかもしれません。企業の想いに触れ、あなたのキャリアの一歩を後押しする“ヒント”をお届けします。
ゼリア新薬工業株式会社
1955年に株式会社ゼリア薬粧研究所として創業され、コンドロイチンを配合した化粧品から事業を開始しました。1959年に医薬品「コンドロイチンZ末®」を発売、1968年には「ヘパリーゼ錠®」を投入して医薬品メーカーとしての基盤を築きました。1970年に現在の株式会社ゼリア新薬工業に社名を変更し、医療用・一般用医薬品の両分野で事業を拡大しています。2009年にはスイスのティロッツ・ファーマ社を子会社化し、消化器領域の強化と海外展開への足がかりを築きました。
セルフメディケーションを支える製品群
ゼリア新薬工業は、OTC医薬品や健康食品、化粧品などを通じてセルフメディケーションを推進しています。「ヘパリーゼ群®」は滋養強壮剤として広く認知され、現在ではドリンクタイプやコンビニエンスストア向け製品など、多様なラインアップを展開する主力ブランドです。また、関節痛・腰痛治療薬「コンドロイチンZS錠®」や、月経前症候群治療薬「プレフェミン®」など、独自性と品質を兼ね備えた製品群を提供しています。
消化器領域のスペシャリティファーマ
医療用医薬品事業において、ゼリア新薬工業は強みとする消化器領域を最重点分野と位置づけています。医療現場に向け、機能性ディスペプシア治療薬「アコファイド®」をはじめ、上部から下部消化管まで幅広い疾患に対応する製品を展開しています。前述のティロッツ社が開発した潰瘍性大腸炎治療薬「アサコール®」はゼリア新薬の医療用医薬品事業の主力製品の1つです。なお、「アサコール®」は世界60数か国で販売されており、海外市場における事業の成長を牽引しています。
ゼリア新薬工業の展望
第11次中期経営計画においてゼリア新薬工業は、海外事業のさらなる成長を目標に掲げ、欧州で「アサコール®」などを中心に市場育成を進めるとしています。
アジアではベトナムの子会社F.T.ファーマによる新工場の建設や既存事業の拡大、東南アジア近隣諸国への輸出をおこなう方針です。
国内市場を中心に展開するコンシューマーヘルスケア事業では、「ヘパリーゼ群®」による疲労・倦怠感対策の訴求を継続し、コンビニエンスストア向け製品の販促活動や新製品の投入が計画されています。
ゼリア新薬工業のコーポレート・スピリッツ
ゼリア新薬工業株式会社は、5つの価値観からなる『Z・E・R・I・A Five コーポレート・スピリッツ』を掲げています。『健康へのニーズに焦点を(Zoom in on healthcare)』をはじめとするこれらの価値観は企業意思の宣言と位置づけられています。
まとめ
ゼリア新薬工業株式会社は、消化器領域に特化した医療用医薬品と、OTC医薬品を通じて人々の健康を支えています。『Z・E・R・I・A Five コーポレート・スピリッツ』をもとに、ゼリア新薬工業はさらなる飛躍を目指すとしています。