【経営理念-企業ピックアップ】阿波製紙株式会社

和紙原料から事業を始めた阿波製紙株式会社は時代に応じて事業を変化させ、今では特殊紙や機能紙・機能材の分野で国内外に事業を展開する企業に進化を遂げています。これまでに紙の概念を超えた幅広い製品を世に送り出し、自動車や水処理といった社会インフラを支えてきた阿波製紙株式会社の想いを探ってみましょう。企業の想いに触れ、あなたのビジョンに寄り添う“ガイド”をお届けします。

阿波製紙株式会社

徳島県初の機械すき和紙メーカーとして、阿波製紙は1916年に設立されました。その後1949年に生産販売を始めたセルロイド原紙を第一歩として、和紙以外の紙製造に事業を拡大していきました。現在では特殊紙や機能紙・機能材のメーカーとして知られており、エンジン用濾過材などの自動車関連資材と、水処理関連資材が売り上げの2本柱となっています。国内だけではなく、米国や中国、韓国、タイにも事業を展開しています。

特殊紙や機能紙・機能材の製造

非木材繊維であるコットンリンターを主原料とした特殊紙の特性を活かし、阿波製紙は用途の拡大を進めてきました。さらに絶縁部品に使われるベークライト原紙など、工業用途のさまざまな特殊紙を開発していきました。
また、金属・鉱物などの多様な繊維を原料として、導電・遮光・耐熱などの特性がある機能紙や、機能紙を加工した機能材の開発・製造もおこなっています。特に水処理用のROモジュールに使われる分離膜(RO膜)支持体は世界トップシェアを獲得しているほか、自動車エンジン用濾材は国内シェアの首位を占めています。

培われた3つの技術が強み

阿波製紙は、HPにて3つの技術を強みとしてあげています。

抄紙技術(紙をすく技術)

創業以来ニーズに応じて、設備の改良を重ね抄紙技術を培ってきたそうです。阿波製紙は、高密度や少ロット、密度勾配、低濃度などの抄紙技術を駆使し、多様な製品を生み出しています。

加工技術

阿波製紙では熱圧着や接着剤処理、表面処理などの加工技術を用いて、シートに特殊な機能を加えています。

評価技術

抄紙適正を見極める原質試験や性能評価、環境負荷物質の調査などの評価技術を使い、信頼性の高い製品を提供する体制を整えています。

阿波製紙の展望

『10年先を見据えた会社の基盤を構築しよう!』を掲げ、阿波製紙は中期方針を公表しています。
事業ポートフォリオの最適化に向け、分離膜支持体の拡販や、脱エンジン自動車向け製品の共同開発をおこない、将来の柱となる中核商品を創造する計画を示しています。加えて、国内の生産体制を再構築するとしています。
また、経営基盤の強化として、技術ノウハウの棚卸による見える化と共有を進めるとともに、社員の能力開発にも取り組む予定です。さらに外部パートナーと連携しオープンイノベーションを推進していくとしています。

阿波製紙の経営理念

私たちは、紙の可能性を追求し、多様な機能材との新結合を図ると同時に、環境との調和を目指した商品・サービスの提供を通じて、人類・社会に貢献します。

まとめ

1916年創業の阿波製紙は紙の可能性の追求を経営理念とし、技術力を活かした多種多様な製品を展開しています。今後は、脱エンジン自動車に向けた製品の共同開発など未来を支えていく中核商品の創造や、外部パートナー連携したイノベーションを進めていくとしています。

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