リョービ株式会社
リョービ株式会社は1943年に創立し、独自の技術を用いて主に自動車産業向けの構成部品を提供してきた企業です。
収益の柱はダイカスト事業
リョービの中核事業であるダイカスト事業では、顧客の開発支援から鋳造、品質検査まで、独自の一貫体制を構築しているそうです。特に鋳造法において、高品質なダイカスト製品を製造するためには空気の巻き込みで生じる鋳巣を抑制する必要があり、同社では独自の真空排気バルブ(RSV:Ryobi Shut Valve)を開発し、金型内を減圧する真空ダイカスト法を確立したとのことです。同社ではその他に自動車産業向けの事業で培った技術と経験を活かして、建築用品や印刷機器などの完成商品にも取り組んでいます。
自動車の軽量化や電動化に貢献
世界的な環境意識の高まり、カーボンニュートラルの流れを背景に自動車の燃費向上のための軽量化、電動化シフトが進展しています。こうした動きの中で、アルミダイカストへの注目がますます高まっているそうです。
アルミニウムは鉄と比べると比重が約1/3の重さのため、軽量化が期待できます。リョービは、エンジンやトランスミッションなどの動力系・駆動系の部品以外にも、ボディ・シャシー部品のダイカスト化を進め、自動車メーカーに供給しているとのことです。同社はアルミダイガストの提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献しています。
各事業における展望
ダイガスト事業においては自動車産業での100年に一度の変革期に合わせ、世界中の取引先のニーズに対応できる開発・供給体制のもと、グローバルな自動車部品サプライヤーになることを目指しているそうです。国内・海外での受注拡大を進めるために営業力の強化、新工法の開発、価格競争力の強化、生産現場での自動化推進、生産性の向上などに取り組むとしています。また「ギガキャスト」と呼ばれる超大型ダイカストの技術開発を進めていくとのことでした。
そのほか建築用品事業においては施工性や快適性を追求した商品開発と事業全体の収益性向上を図るそうです。また印刷機器事業では独創的な技術をもとに、高品質な印刷機やサービスをグローバルに提供し、豊かな社会づくりに貢献するとしています。
企業理念/「技術と信頼と挑戦で、健全で活力にみちた企業を築く。」
リョービの企業理念は、同社の信念、理想であり、経営を進める上での基本を示したものだそうです。同社は、技術、信頼、挑戦を基盤として、健全なる企業、活力あふれる企業として社会に貢献していくとしています。
まとめ
1943年創立のリョービ株式会社は、主にダイガスト製法による自動車の構成部品を提供する企業です。近年においては、アルミダイガストに注力しており、そのほかに技術力を活かして建築用品や印刷機器なども手掛けています。リョービ株式会社は理念「技術と信頼と挑戦で、健全で活力にみちた企業を築く。」のもと、今後も持続可能な社会に貢献していくとみられます。
引用:リョービ株式会社 https://www.ryobi-group.co.jp/