就職活動をしていると、「広報」という言葉に出会うことがあります。
「広報」とは一体どんな仕事なのでしょうか?
■広報とは?
広報とは簡単に言うと、企業の経営理念や方針、具体的な活動を理解し、社外の一般の方に向けて情報を提供するお仕事を意味します。
おもに企業のイメージアップやブランディングを目的とします。
広報の仕事は、マーケティング職の一つに含まれることがあります。
関連記事:【企業研究】マーケティング職ってどんな仕事?どうしたらなれるの?【就活】
社外からのインタビューや取材依頼があった際は、そのセッティングから報道までトータルに対応し、編集業務に関わることもあります。
市場調査も仕事のひとつです。
おもな仕事内容としては、以下のようなカテゴリーが挙げられます。
◆取材の対応
経営者や社員へのインタビュー、取材の依頼があった際にそのセッティングをします。
また広報担当者から取材の依頼もします。
セッティングは場所・時間の決定から、報道のボリューム感はもちろん、社外の取材担当者に経営理念やコンセプトを理解してもらうために的確に伝えることが非常に重要です。
◆危機管理
クレームやブランドに傷がつくようなトラブルが生じた際、その対応も行います。
また、広報の対象としては以下の3つに分けられます。
◆社外
一般の方に向けて、企業の宣伝を行います。
媒体は紙でのインタビュー記事、広告などがありますが、近年ではSNSでの発信が目立ちます。
◆IR
IRはInvestor Relationsの略で、株主や投資家へ提供される情報です。
社外向けにやさしくまとめられている情報が多く、就活生であれば企業・業界研究に役立ちます。
関連記事:
【就活】就活生が企業研究するときにWebサイトでチェックすべきポイント
◆社内
社内での情報提供やモチベーションアップも、広報担当の仕事のひとつです。
ちなみにSNSのnoteでは「#オープン社内報」というハッシュタグ(お題)があります。
社内での情報提供やモチベーションアップも、広報担当の仕事のひとつです。
■広報担当の魅力
◆人脈が広がりやすい
人と接する機会が多いので、人脈も増えますし、対人能力も磨けます。
◆華やかな仕事の印象が強い
「広報は華やかな仕事」「キラキラ広報」などと言われますが、外に向かって仕事をするためにそういった印象が受けられるのでしょう。
ただし仕事すべてが目立つ・楽しい仕事というわけではなく、こまやかなセッティングや地道な調査など、泥臭い仕事の積み重ねの上に成り立っている華やかさでもあります。
■広報のうまい企業の経営理念
理念「世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する」
会社HP:新卒採用サイト
日本マーケティング協会の「第11回 日本マーケティング大賞」にて、ポカリスエットのマーケティングで第一位になった大塚製薬。
理念「読者を大切に」「創造を大切に」「人間を大切に」
会社HP:新卒採用サイト
「an・an」や「POPEYE」など知名度が高くハイクオリティの雑誌を出版するマガジンハウス社。
■広報担当に求められるスキル
◆文章スキル
社内外に記事やプレスリリースを発信するため、文章を作成する業務が非常に多いです。
広報担当か否かに関わらず、メールでやりとりをする際に相手に伝わる文章が書けることは大きなメリットになります。
リモートワークが増加し、対面でやりとりしていた場面がWeb会議やメールに変わった場面も多いでしょう。言葉の重要性は広報に限らず今後ますます高まっていくでしょう。
◆対人スキル
社内外でさまざまな人とやりとりをするため、受け答えがきちんとできる、話を展開させられる、相手の話をきちんと理解する、といったコミュニケーション能力が必要です。
◆プレゼン能力
社内外へのプレゼンの機会が多いため、企画のまとめ方、話の進め方等、プレゼンスキルがあると有利です。
■広報担当になる方法
◆まずは企業に新卒入社し、広報担当を狙う
新卒から広報担当になるには、まず企業の経営理念や商品理解を深めるため、どうしても時間がかかります。
また専門性や高いビジネス性も求められるため、未経験からはなかなかお仕事です。
◆PR会社に就職する
広報と似た仕事の経験を積むことができる、PR会社に就職するのも方法のひとつです。
PR会社例
「いいモノを世の中に広め 人々を幸せに」
「エディトリアルコミュニケーション領域における日本一の存在を目指す。」
◆マーケティング、PRの知識を独学する
特にSNSの運用は個人で取り組みながら運用スキルを学べるため、戦略的にやってみるのがおすすめです。
「○○日で○人フォロワー」「サイトへのアクセスを〇回増やす」など、具体的な数値を決めてゲーム感覚で運用してみるなど良いでしょう。
また、広報やマーケティング関連の本も多数発売されています。
amazon:広報・PR・販促担当者のための伝わるコンテンツ制作ガイド ―これだけは知っておきたい! 構成力・発信力をアップする「編集」のノウハウ
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◆検定を受ける
・PR検定
・ビジネス・キャリア制度
・ホワイトカラー職務能力評価試験
など、広報・PRに関する資格を取得するのも良いでしょう。
資格を取ることを目的にせず、ざっと勉強するだけでも違います。
◆外国語能力を磨く
サブ的なスキルアップ方法ですが、外国語能力があると有利な場合があります。
ふだんから語学の習慣があると、実際に仕事で使うことになった際にチャンスが広がっていきます。