大日本印刷株式会社
大日本印刷株式会社の前身、秀英舎は、明治維新後まもない1876年(明治9年)、東京・銀座の地に誕生しました。現在は大日本印刷(以下DNP)として、情報コミュニケーション部門、生活・産業部門、エレクトロニクス部門からなる「印刷事業」などの事業を展開しています。
DNPの技術
同社は創業以来、印刷技術(Printing)と情報技術(Information)、「P&I」を応用・発展させ、豊富な技術・ノウハウを強みに社会のニーズに応える製品やサービスを提供してきました。そして今、多様な事業領域に広げてきた活動をさらに進め、社会全体の成長につながる新しい価値を創出していきます。
同社の技術は、モノづくりの基礎となる「微細加工」「精密塗工」「後加工」と、それを支える「企画・設計」「情報処理」「材料開発」「評価・解析」に大きく分かれ、それぞれの技術が拡がり、高度化することで、さまざまな技術に発展しています。印刷から発展した同社の技術は、現在も進化を続けています。
しかし、同社の強みは多くの技術を持っていることだけではありません。これらの複数の技術を掛け合わせ、新しい価値を持つ製品やサービスを生み出せることが特長です。
例えば「本」をつくる際は、基礎となる印刷技術や製本技術を掛け合わせ、さらに素材となる紙を掛け合わせて作られています。その後、素材となる紙をフィルムや金属に置き換え、さらに高度化した技術を掛け合わせることで、パッケージ、建材、エレクトロニクス部材などの製品やサービスを生み出しています。
これからも同社はさまざまな技術を掛け合わせることによって、新たな価値を生み出していきます。
技術の応用・発展による事業展開
同社は、国内外の約3万社の顧客企業や生活者に対し、幅広い事業分野で多様な製品やサービスを提供する世界最大規模の総合印刷会社です。強みとしてきた印刷技術や情報技術をいかし、出版印刷や商業印刷から、包装や建材、ディスプレイ関連製品や電子デバイスなどへと事業領域を拡げ、世界シェアNo.1の製品を数多く開発してきた企業です。
P&Iイノベーションにより、4つの成長領域を軸に事業を拡げていく。
P&Iイノベーション
「P&I(Printing & Information)」という同社の強みを生かし、多くのパートナーの皆さまとともに、今までにない新しい価値を創造することを「P&Iイノベーション」と呼んでいます。
4つの成長領域
知とコミュニケーション
“世界の人々が安全・安心にコミュニケーションの機会を拡大し、知を交換・継承できる未来”
心地良いコミュニケーションを通して暮らしを支え、文化を育んでいく価値を提供していきます。情報メディアやコンテンツの制作、情報セキュリティに守られたサービスの充実などを通じて、人々が望む情報を欲しい時に最適なカタチで提供し、世代から世代へと知を伝えていきます。
食とヘルスケア
“世界の人々の生命への不安が解消され、生涯にわたって、安全・安心で質の高い生活を全うできる未来”
世界の人口動態が変化し、国内の少子高齢化が進むなか、安全で質の高い生活を支え、生涯にわたる健康維持をサポートする価値の創出に取り組んでいきます。機能的で衛生的なパッケージで食のバリューチェーンを支え、ライフサイエンス関係のビジネスで健康寿命の延伸にも挑戦します。
住まいとモビリティ
“世界の人々が暮らし、移動するあらゆる生活空間が安全・安心に保たれている未来”
住宅や店舗、オフィスや病院、自動車や鉄道車両など、人々が日々生活していくすべての空間に、高い安全性と快適性という価値を提供します。空間を心地良いものにする機能をプラスし、デザイン性に優れた製品を開発するとともに、IoTとも掛け合わせてスマート社会の実現に貢献します。
環境とエネルギー
“地球環境への負荷を減らし、世界の人々と地球が共生できる持続可能な未来”
経済的な発展と地球環境の保全を両立させる持続可能な社会の実現に向けて、多様な製品・サービスの開発を加速させていきます。光や熱をコントロールする機能性フィルムや情報技術などの強みを掛け合わせて、省資源や省エネ、生物多様性の保全などにつながる価値を提供していきます。
企業理念/DNPグループは、人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する。
『DNPグループは
「人」のニーズをかたちにして「社会」に提供します。
「社会」のニーズをかたちにして「人」に提供します。』
DNPは企業理念に「人と社会をつなぎ、新しい価値を提供する」ことを掲げ、「P&Iイノベーションにより、4つの成長領域を軸に事業を拡げていく」という事業ビジョンを示しています。
まとめ
大日本印刷株式会社は、常に先を見据えた事業展開と経営戦略の構築を行っており、その時代に応じた製品を手掛けてきた企業です。今後も先を見据える姿勢を崩さず、印刷技術に情報技術を加えた事業を継続していくと思われます。
引用:大日本印刷株式会社 https://www.dnp.co.jp/
「vision」内 大日本印刷株式会社