日東製網株式会社
日東製網株式会社は、無結節網の製造機を世界で初めて発明し、この網で国内シェアの半分を占めるトップメーカーです。定置網や養殖網など各種漁業で使用する漁網を中心とした網の総合メーカーであり、漁業の現場で積み重ねた経験とノウハウをベースに、網の研究開発を重ね、様々なニーズに応えています。
無結節網のトップメーカー
同社の無結節網は、1925年に誕生しました。それまでの網は、全て有結節網でした。
有結節網では、魚がはねて、網の結節部で傷つくことがあります。
しかし、無結節網では魚体を綺麗に保てるため、魚価の向上が期待できるなどの大きな利点があります。
無結節網は、理想的で優れている事は分かっていましたが、大量生産する事は実現困難と考えられていました。
しかし、創業者の小林照旭氏が、世界で初めて成功させます。以来、無結節網のトップメーカーとして常に業界をリードしてきました。
世界16ヵ国57の特許を与えられた「無結節網」は、高品質・強力な「網」の代名詞となり、それまでの常識に革命的変化をもたらす製品として高い評価を受けました。
その後、合成繊維の普及と共に「無結節網」の優秀性は国内外で広く認められるところとなり、漁業用はもとより、スポーツ用・産業資材、また農業用に用いられています。
日東製網の事業
海洋環境の変化や漁業形態の進化に伴い、様々な用途で活躍できる製品を提供しています。
また、漁業だけではなく陸上用も用途に応じた提案を行っています。
無結節網
1925年に世界で初めて製造を開始した無結節網は、同社独自の組網機で作られています。
更に、出来上がった網に様々な加工を施す事で、耐久性のある網に仕上げ、様々な用途に応じた最適な網を提供しています。
綟網
綟網は、創業当初より100年以上製造販売されています。
チリメン・カタクチイワシ・イカナゴなどの小魚を獲る網としての用途のほか、稚魚や中間育成用の生簀網としても使用されています。
有結節網
タイレンハード・タイレンハード(ステンレス入)ネットなど、様々な用途に合わせて提供しています。主に底曳用の漁具や、陸上の獣害防止ネットとして使用され、高い評価を受けています。
船舶・漁撈機器
1980年代より200隻以上の定置・養殖作業船の販売実績を持ち、時代に応じた漁撈機器の販売を行っています。
近年の定置作業船は大型化が進んでおり、燃料高騰を抑える油圧機器、より安全性を重視したクレーンや省力機器の販売を行っています。
また、操業や漁具管理作業の省人化機器の販売も行っています。
漁港に於ける大型製氷設備の施工・販売、漁獲物の鮮度保持の為のシャーベットアイス製氷機の販売など自然環境の変化に対応した機器の提案も行っており、沖合底曳や養殖業などあらゆる漁業種に対応した漁撈機器の開発・販売を行っています。
日東製網の経営戦略
海外売上高目標30億円
チリとタイの現地法人を中心として、中南米・東南アジアに拡販を図る
高付加価値製品・サービスの開発と販売
常にお客様の目線を忘れずに、他社との差別化を図る
原反・消耗品の販売強化
安定的な収入源として、リピート品の販売の強化を図る
連結グループ会社の経営一元管理体制推進
人材、技術、資金の一元管理により、技術の継承を図る
業界のリーダーとしての自覚を持ち新たな時代の先頭に立ち行動
業界の基軸となるべく、業界に様々な角度からの提案を図る
企業理念/「創意・誠実・努力」
1.私達は、「創意」「誠実」「努力」を企業活動の基本理念とします。
2.私達は、社会ニーズに応える安全な製品、サービスを開発・提供します。
3.私達は、法令を遵守し、公正で自由な競争を行います
日東製網 は、社会に役立つ製品を開発していく事こそ、メーカーの社会的使命であるとの強い信念を持っています。
安易に模倣をする事を最も恥ずべき事と考えて、1910年創立以来、一貫して研究開発を行ってきました。
まとめ
日東製網株式会社は、実現不可能と考えられていた無結節網の大量生産に世界で初めて成功させました。以来、無結節網のトップメーカーとして業界を牽引し、多方面にわたり大きく社会貢献しています。漁業の現場で積み重ねた経験とノウハウを活かした網の研究開発で、これからも様々なニーズに応えていくと思われます。
引用:日東製網株式会社 https://www.nittoseimo.co.jp/
「vision」内 日東製網株式会社