私たちの暮らしを支える日本道路株式会社は、持続可能な社会の実現に向けて、環境に配慮した技術革新に挑んでいます。人と環境にやさしい道づくりを通じて、信頼され続ける企業を目指すため、日本道路株式会社はどのような長期ビジョンを策定しているのでしょうか。企業の想いに触れ、あなたのキャリアの一歩を後押しする“ヒント”をお届けします。
日本道路株式会社
1929年、日本道路は日本ビチュマルス鋪装工業株式会社として設立されました。その後、1932年に社名を日本道路鋪装株式会社、1947年に現在の日本道路株式会社に改称しています。
1976年にイラクにおけるプラント工事への技術協力を皮切りに海外へ進出し、その後もインドネシアなどで実績を築いていきました。1989年には、タイやマレーシアに海外事業を設立しました。2025年に清水建設株式会社の完全子会社となり、上場廃止しています。
道路舗装と海外展開
日本道路は、高速道路や都市のインフラ整備をはじめ、スポーツ施設や公園、空港、港湾、競馬場など多様な分野で舗装技術を展開中です。
例えば、学校グラウンドにおいては、安全性と快適性を両立した舗装技術を用いたり、公園においては、子どもから高齢者まで安心して利用できる空間づくりを実現したりしています。
海外においてはマレーシアとタイに現地法人を設立して、高速道路や空港整備などのインフラ整備を行っています。日本で培った技術力は、アジアでも高く評価されているとのことです。
施工技術と開発力
日本道路の強みは、長年培った高い施工技術と、環境に配慮した先進的な製品開発にあります。
高速道路や国道などの大規模インフラ整備に多数参画するなか、業界の枠を超えて新たな道路素材の開発に取り組み、社会課題に応える技術力を磨いてきました。
たとえば、廃PETボトルを再利用したアスファルト改質材「スーパーPETアスコン」は、環境負荷を低減しながら優れた耐久性や耐水性を実現する画期的な技術であり、花王株式会社と共同研究して開発したそうです。
こうした技術革新と社会貢献の両立が、日本道路の大きな強みです。
ESG経営に基づいた長期ビジョン
2050年ビジョンとして、日本道路はNichido Mirai Tech-Plan2050を掲げています。環境問題やデジタル化、自動運転社会などの変革に対応し、技術開発を推進することで、スマートインフラを目指すとしています。
主に太陽光で発電する舗装やCO₂排出を抑制する舗装材の開発、AIを活用したインフラ点検技術の導入など、次世代に向けた取り組みを推進中です。
同時に、ESG経営の環境への取り組みとして、Nichido Blue & Green Vision 2050を掲げ、人と環境にやさしい未来の道づくりに挑戦しています。
日本道路の経営理念
ESG経営を推進することによって、 社会から信頼され、 存続を望まれる企業となるとともに、持続可能な社会づくりに貢献する
日本道路は、経営基本方針に『安全衛生』『品質』『環境』を掲げ、すべての企業活動の原点として位置付けています。品質へのこだわりがあるからこそ、高度な専門技術を社会で活かすことができるそうです。
まとめ
1929年設立の日本道路株式会社は、培った舗装技術を用いて、インフラ整備などの街づくりを支える企業です。環境に対応した舗装技術など、業界の枠を超えた技術向上に取り組んでいます。ESG経営を推進し、今後は持続可能なスマートインフラの構築を目指す方針です。




