【デザイン思考】思考フレームワーク特徴まとめ【PDCA】【OODAループ】

【デザイン思考】思考フレームワーク特徴まとめ【PDCA】【OODAループ】

今回は課題解決のための思考フレームワークの特徴やメリット、デメリット、関連書籍などについてまとめました。

なぜ思考フレームワークを知ることが重要なのか?

・手持ちの世界観を増やす
今まで接してきた世界観の多さ=課題解決のための手数の多さだといえます。
同じやり方や慣れは楽ではありますが、思考は凝り固まっていきます。
特に就活生のみなさんはまだまだ柔らかくて何にも染まっていないと思います。今のうちに、文字やネットで知った世界観と自分の手足と五感で接した世界観の両方を増やしておきたいところです。

・手持ちの世界観をブラッシュアップする
前述したとおり、同じやり方や慣れは楽であり、楽な方向に本能的に流れやすいのがわたしたち人間の性です。
知らないやり方を知ったときに、よく知っているやり方を変えらえるかが分岐点です。そしてそのブラッシュアップの速度が速ければ速いほど、課題を多く解決し、仕事が充実していきます。

各思考フレームワークの特徴

現在までさまざまな思考フレームワークが提唱されてきました。
それぞれの特徴やメリット、デメリット、関連書籍や記事について見ていきましょう。

デザイン思考

デザイナーがデザインをするときの思考を用いた考え方です。課題に対してクリエイティブな解決方法をとります。
デザインシンキングの象徴ともいえる、付箋だらけの壁の前で議論をする人たちの写真を見たことがあるかもしれません。

また、デザイン思考というと”empathize, define, ideate, prototype, test”と書かれた六角形の画像が象徴的です。

ただ「付箋しかツールを使わないのがクリエイティブではない」、「漠然としていて具体的な手法とはいえない」など、デザイン思考に対する批判も多くあります。
実際にスタートアップのデザイン思考を取り入れた手法から学ぶなどすれば具体性は増すのでしょう。

関連書籍:
ティム・ブラウン『デザイン思考が世界を変える』(2014年、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

PDCA

言わずと知れた思考法です。Plan, Do, Check, Actionを回します。
ただPDCAは「想定の範囲内」を前提としているので「時代遅れ」と揶揄されることもあります。たしかに予想外のことが起きる変化の速い時代にはあまりマッチした思考法ではないといえます。

関連記事:
ラウンドボタン日本を支配する呪縛「PDCA」は日本ガラパゴスの概念。激変する現代社会では新しい理論が必要 – Harbor Business Online

センスメイキング

ビッグデータや数値など膨大な情報が溢れる世界で、選びとったデータを組み合わせる方法です。データは統計データに限らず、芸術作品や写真、暗黙知を表象したものなど、さまざまなものの中から選びとります。
センスメイキングは知的生産にも似ている方法です。

関連記事:
センスメイキングとは何か – Harvard Business Review

関連書籍:
・クリスチャン・マスビアウ『センスメイキングーー本当に重要なものを見極める力』(2018年、プレジデント社)
・堀 正岳『知的生活の設計―――「10年後の自分」を支える83の戦略』(2018年、KADOKAWA)

逆算思考

ゴールから逆算して考える思考フレームワークです。最終鵜的な到達地点が分かれば、やるべきことが明確になり、ムダを省きながら最速で行動することが可能です。

関連記事:
【GOAL DRIVEN】ビジョンやムーンショットを実現するヒント ー逆算思考ー

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ハイブリッド思考

ハイブリッド思考は、二項対立の概念を掛け合わせる思考法です。

あらゆる境界やカテゴライズがもはや意味をなさない時代において、二項対立の融合は欠かせないものです。

関連書籍:
・高津 尚志『ハイブリッドに考える思考の技法』(2013年、かんき出版)

エクスポネンシャル思考

エクスポネンシャル思考は、コンピューターの計算能力の倍々成長のような指数関数的思考です。
Googleの「10%よりも10倍の改善を」という有名な考え方もエクスポネンシャル思考的といえます。

関連記事:
ビジョンやミッションと一緒に考えたい言葉「ムーンショット」とは?

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関連書籍:
・『エクスポネンシャル思考』
・エクスポネンシャル思考とは何か? 企業を「指数関数的に」飛躍できる考え方 – ビジネス+IT

OODAループ思考

世界の軍事戦略をも大きく変えたOODAループ思考ですが、特別難しい理論ではなく、私たちが生活の中ですでにやっているプロセスです。
見て、理解し、判断し、行動する。子どもでもやっていることです。
つまりOODAは、Observe(みる)、Orient(わかる)、Decide(きめる)、Act(うごく)、Loop(みなおす)という、ごく一般的なプロセスで成り立ちます。

Observe:周りの環境や状況を観察する
Orient:どんな状況に変えたいか、環境の中でどうなりたいか、ビジョンを描く
Decide:意思決定、具体的行動を決める
Act:実践する
Loop:見直す、フィードバックをする

・関連記事:目的を最速で叶えるOODAループ思考とVSAMとは?

目的を最速で叶えるOODAループ思考とVSAMとは?

VSAM

OODAループの背骨ともいえる、2番目のOrient(わかる)については、特に重要な「VSAM」というフレームワークがあります。
つまり、Vision(ビジョン)、Strategy(戦略)、Activities Directions(行動指針)、Mental Model(メンタルモデル)の4つの要素をもちます。

VSAMについては、ジョン・ボイドの理論では言及されておらず、発展させた形で入江仁之が『OODAループ思考入門』で提唱しています。

関連記事:目的を最速で叶えるOODAループ思考とVSAMとは?

目的を最速で叶えるOODAループ思考とVSAMとは?

従来の思考フレームだけでは時代の流れに追いつかない

PDCA思考自体が時代遅れ、というわけではないですが、なんでもかんでもPDCAに当てはめるのは思考が固まっていますし、遠回りしてしまうこともあります。
「PDCAか、OODAか」といった意見もありますが、どちらかに偏るのではなく両方を活用していく必要性は、(レベルの低い話ではありますが)デジタルとアナログのどちらかに偏ることはなく両方が残っていくハイブリッドさと同様です。
PDCA+OODAループなど、複数のワイヤーフレームを使い分けることで、より速く的確に課題を解決していくこと。

また、上記の思考フレームを学んだからといって、すぐに課題が解決できるというわけではもちろんありません。フレームワークを使っても漠然としている課題もあるでしょう。

あまり固く守りすぎず、臨機応変に活用し、場合によっては思考フレームワークを無視して直観で動くことが、思考フレームワークの賢い使い方ではないでしょうか。

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